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乳酸菌をカプセルで摂るメリット

形状が異なる乳酸菌サプリ

最近よく見かける乳酸菌が摂れるサプリメント、市場ではさまざまな商品が売られています。
ヨーグルトなどの食品よりも手軽に摂れる乳酸菌サプリはなにかと便利ですが、粉末に錠剤、カプセルにタブレットと形状がいろいろあり、どれを選べば良いのか迷います。
乳酸菌をサプリメントにする場合にどの形状にするかは各メーカーによって異なります。タイプによってメリット・デメリットがあるのでどれを選ぶかは人それぞれです。
粉末タイプは水やお茶に溶かして飲めるため薬が苦手という方に適しています。一方、錠剤やカプセルタイプは水なしで飲めますが、飲み込むのが苦手という方もいます。
カプセルの素材には一般的にゼラチンが使用されていて、中にはハードカプセルと呼ばれる不溶性食物繊維を採用するメーカーもあります。
しかし、どの形状にしてもメーカーは「乳酸菌を効果的に摂れる」ことを重点に置いて開発していることには変わりありません。

乳酸菌カプセルのメリット

乳酸菌をサプリメントにする場合にカプセルタイプを採用する理由は、胃酸や胆汁から乳酸菌を守るためです。
牛乳などを由来とする動物性乳酸菌の多くは、酸に弱いという特性を持っています。このためせっかく摂った乳酸菌も、腸に届く前に胃酸や胆汁で大半が死滅してしまいます。
もちろん全てが死滅してしまうわけではありませんが、生きて腸まで届く量は少なく、充分な効果を期待するには大量に乳酸菌を摂らなければなりません。

乳酸菌は例え死んでしまっても腸内で善玉菌のエサとなることで一定の効果が期待できますが、近年では生きて腸まで届くプロバイオティクスの乳酸菌が注目されています。
生きて腸まで届くことで腸内フローラが改善され、整腸作用以外にも免疫力向上やアレルギー症状改善などさまざまな効果が期待できます。
乳酸菌サプリの多くは加熱殺菌処理した死菌を採用していますが、あくまで「生きて腸まで届ける」ことにこだわってサプリを開発するメーカーもあります。
このようなメーカーが採用しているのがカプセルなのです。耐酸性のカプセルに乳酸菌を閉じ込めることで、胃酸や胆汁で死滅することなく生きて腸まで届けることができます。

乳酸菌カプセルのデメリット

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胃酸や胆汁から守り乳酸菌を生きて腸まで届ける乳酸菌カプセル、いいこと尽くめのように思えますがデメリットがないわけではありません。
カプセルは噛んでしまっては意味がなく、そのまま飲み込む必要があります。しかし乳酸菌をカプセルに閉じ込めると、どうしても錠剤よりもサイズが大きくなってしまいます。
耐久性が錠剤に比べて低いため、中身が漏れてしまったり、湿度の高い環境に弱かったりというデメリットもあります。

ほかにもカプセルが腸内でちゃんと溶けてくれない可能性もあります。これは人の消化能力にはかなり個人差があり、体調にも左右されるためです。
せっかくカプセルが腸に届いても溶けてくれないのでは、乳酸菌が腸で効果を発揮できずにそのまま体外に排出されてしまいます。
もちろん各メーカーではこの点にも気を配り、腸に届くちょうど良いタイミングでカプセルが溶けるよう日々、研究を重ねています。
しかし一人一人に合ったカプセルというのはなかなか難しく、どうしても効果に個人差が出てしまうのです。

乳酸菌カプセルの効果

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乳酸菌カプセルには具体的にどのような効果があるのでしょうか? 乳酸菌カプセルを1日1~2粒4週間摂ってもらい、腸内フローラへの影響や便の状態を調べるモニター試験では、 摂取前と比べてカプセルを摂ることで善玉菌が78%増加し、悪玉菌は26%減少して、腸内フローラのバランスが改善されました。
また試験期間中にアンケートに答えてもらったところ、便臭が改善されすっきり感が上昇しました。
これらの結果から乳酸菌カプセルは腸内環境の改善に効果的であることが分かりました。

菌末のみとカプセルでは効果に差はあるのか?

ラブレ菌のように生命力が強く胃酸や胆汁に負けない菌であれば、カプセルであれ菌末のみの粉末や錠剤であれ、生きて腸まで届く量に大きな違いはありません。
しかし、酸に弱い一般的な乳酸菌の場合は、菌末のみとカプセルでは生きて腸まで届く量に大きな差が出るとされています。

菌末とカプセルを900mlの人工胃液に加えて2時間攪拌して乳酸菌とビフィズス菌の生存率を調べる実験では、乳酸菌のカプセルは80%、ビフィズス菌のカプセルは71%だったのに対して、乳酸菌末とビフィズス菌末のみの場合は、30分後には生存率が0.0001%以下に低下しました。

この結果から、カプセルは胃酸の影響を受けにくく、腸に到達するまでの菌の減少を大幅に抑えられることが期待できます。
乳酸菌は生きて腸まで届く量が多いほどより高い効果が期待できるとされていますから、生存率が高い乳酸菌カプセルは菌末のみ乳酸菌サプリよりも効果に差が出ると推定できます。

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