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乳酸菌と果物で便秘解消

便秘の原因は悪玉菌の増殖

お通じが乱れてお腹の中がすっきりしない便秘はとても辛いものです。便秘とは一般的に便通が4日以上ない状態のことですが、2.3日お通じがないだけでも気になってしまいます。

私たちの体は食べ物を胃と小腸で吸収し、そこで消化しきれなかった食べかすなどの未消化物は大腸に送られます。
大腸では水分と電解質が吸収されて便が作られますが、このときに水分の吸収が少ないと便が柔らかくなって下痢に、逆に水分を過剰に吸収し、腸管運動が停滞していると固い便となり便秘を引き起こします。

腸内環境の悪化は悪玉菌を増殖させ、食べ物を動かしながら排出していく腸のぜん動運動を停滞させてしまいます。さらに悪玉菌が食べ物を腐敗させて宿便として溜め込み、そこから硫化水素やアンモニアなどのガスや毒素が作り出され、腸壁に吸収されて血管を通って体全体に行き渡ります。
悪玉菌の増殖によって引き起こされる便秘は、ガスの発生によってお腹の張り、毒素が肌まで浸透することで肌荒れを引き起こします。ほかにも腹痛、食欲の低下、運動不足、イライラなど、便秘はお通じが乱れるだけでなく、体のあちこちに悪影響を与えてしまいます。

乳酸菌と果物の組み合わせで便秘解消

そんな辛い便秘を解消してくれるのが乳酸菌と果物の組み合わせです。

乳酸菌の便秘を解消する働き

乳酸菌には腸内に住む善玉菌の増殖を促す作用があります。
生きた乳酸菌は腸内で糖を分解して乳酸を大量に作り出すことで、腸内環境を善玉菌に適した弱酸性に変える働きがあります。
胃酸や胆汁酸で死滅せずに生きて腸まで届く乳酸菌をプロバイオティクスといいますが、便秘解消にとても有効です。また、死んでしまった乳酸菌であっても腸内で善玉菌のエサとなることで増殖を促してくれます。

果物に含まれる水溶性食物繊維の働き

しかし、せっかく乳酸菌を摂ってもエサがないと充分な活動ができません。そこで水溶性食物繊維を豊富に含んだ果物の出番です。
食物繊維には不溶性と水溶性があり、不溶性の食物繊維は、その名の通り水に溶けない食物繊維のことで、腸内で水分を吸収して膨らみ、便のカサを増すことで排便を促してくれます。
一方、水溶性の食物繊維には、水に溶ける性質がありネバネバとしたゲル状になります。便の水分を増やし柔らかくする効果があるだけでなく、善玉菌のエサとなることでその増殖を助けてくれます。
健康にはどちらの食物繊維もバランスよく摂ることが大切ですが、そのなかでも水溶性食物繊維は、便秘を解消する効果が高いため積極的に摂りたいところです。

果物にはビフィズス菌のエサとなるオリゴ糖も含まれる

果物にはほかにもオリゴ糖が含まれています。大腸に生息するビフィズス菌はこのオリゴ糖が大好物で、エサとなることで増殖を促してくれます。
このように腸内環境を整えてくれる乳酸菌と、水溶性食物繊維とオリゴ糖を含んだ果物は相性抜群で、この二つを一緒に摂ることで便秘の解消に繋げることができます。

朝食にヨーグルトとフルーツを

便秘改善にはしっかりと朝食を摂ることが大切

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便秘の解消には規則正しい生活と食生活の改善が不可欠です。不規則な生活をしていると疲労やストレスによって腸内環境が悪化してしまいます。
朝が忙しいからと朝食を抜くのも良くありません。人間は食事を摂ることで腸のぜん動運動が促され便意を催す反射が起こりますが、一日の中で最も反射が起こりやすいのが朝です。
つまり毎朝、朝食をちゃんと摂る習慣をつけることが便秘解消の第一歩となります。仕事や家事でどんなに忙しい生活を送っていたとしても、朝食を摂る時間は確保しましょう。

朝食にぴったりのヨーグルトとフルーツの組み合わせ

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肉食中心の食生活は悪玉菌を増やしてしまいますから、食事内容の見直しも必要です。どうせなら毎朝の食事を便秘解消に繋がるメニューに変えましょう。そこでおすすめなのがヨーグルトとフルーツの組み合わせです。
ヨーグルトには乳酸菌が豊富に含まれているだけでなく、さわやかな酸味とさっぱりした味わいが食欲を刺激し、朝が苦手な人でも食べやすいメニューです。
さらにヨーグルトには良質なタンパク質と豊富なカルシウムを摂ることができます。ほかにも糖質、脂質、ビタミン、ミネラルがバランスよく含まれていて必要な栄養素をバランスよく摂ることができます。

ヨーグルトと相性の良いフルーツとは

特におすすめはバナナ

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ヨーグルトと一緒に摂るフルーツは、バナナ、りんご、キウイがおすすめです。バナナには善玉菌のエサとなるオリゴ糖と食物繊維が豊富に含まれています。
タンパク質やビタミンC、B、カリウムなどバランス良く栄養素を含み、消化が良く、すぐにエネルギーに変えてくれるバナナは朝食に最適です。
カロリーはバナナ1本あたり86kcalと意外と低めでダイエット中の方にも適しています。バナナ1本でご飯なら茶碗1/2杯分、6枚切り食パン1/2枚分に相当しますから、毎朝2本食べればお昼まで持たせることができます。

バナナは焼くことでオリゴ糖が増える

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オリゴ糖を増やすために一工夫、バナナは焼くことでフラクトオリゴ糖が急増します。加熱するとビタミンCのように「栄養成分が破壊されるのでは?」と思われがちですが、オリゴ糖は熱に強いため少々の加熱では全く問題ありません。むしろバナナの場合は焼くことでオリゴ糖が増えて整腸作用も向上します。

【焼きバナナの作り方】
1)オーブントースターにアルミホイルを敷いて、バナナを皮ごと置く。
2)200℃で10分ほど加熱して、皮に焦げ目がついたら出来上がり。

焼くことで甘さもアップしてほっくりとした食感になります。とても簡単なので、ぜひ試してみてください。

胃腸の働きを良くするリンゴ

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りんごはバナナほどの栄養価はありませんが、水分、食物繊維、オリゴ糖を豊富に含んでいます。さらにリンゴに含まれるクエン酸やリンゴ酸には、胃腸の働きを良くする作用があります。
最大の魅力はなんといっても腹持ちの良さです。りんご1個でお腹いっぱいになりますから、アクティブな一日を過ごしている方におすすめです。
キウイには食物繊維、ビタミンC、カリウムが豊富に含まれています。中でも食物繊維は100g当たり2.5g、一日に必要な食物繊維の13~15%に相当します。水溶性と不溶性の食物繊維をバランス良く含んでいるのも魅力です。

朝食でヨーグルトとフルーツを食べる習慣を身につけて便秘を解消しましょう。

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