メインイメージ メインイメージ

乳酸菌でインフルエンザを予防

インフルエンザ(要約)

インフルエンザを予防する乳酸菌

日本でも毎年のように冬から春にかけてインフルエンザが猛威を振るっています。予防にはワクチンが最も効果的です。
しかし、流行するインフルエンザの型はその年によって変わり、ウイルスが途中で変異することもあるため、ワクチンが適合しないこともありえるのです。
またワクチンを接種しても抗体ができるまでには2~3週間程度必要で、その間に感染してしまうかもしれません。

そこでインフルエンザが流行し始める前に行いたいのが乳酸菌の摂取です。巷では「インエルエンザを予防する」と謳っているヨーグルトや乳酸菌飲料を見かけます。
腸内環境を整えてくれる乳酸菌がどうしてインフルエンザに?と疑問に思うかもしれませんが、乳酸菌には風邪やインフルエンザを予防する効果が確認されているのです。

詳細を読む

佐賀県有田町では小中学生計1904名を対象に、R-1乳酸菌を含むヨーグルトを半年間、継続的に食べてもらったところ、 小中学生ともに摂取期間中のインフルエンザの感染率が低かったことが確認されています。しかも小学校では周辺の市と比べて1/10程度と大きな差が出る驚きの結果が出たのです。
ヨーグルトを食べるという手軽な方法で、インフルエンザの感染リスクを減らせるのは嬉しいですね。

インフルエンザの予防の鍵は免疫力

毎年のようにインフルエンザが流行していますが、全く感染しない人もいれば毎年のように感染してしまう人もいます。
その違いは免疫力にあります。加齢や体調不良で免疫力が低下している状態にあると、ウイルスに対する抵抗力が弱まりインフルエンザに感染しやすくなります。
この免疫力を高めるために重要なのが腸内環境です。人間の体にはウイルスや病原菌から守る免疫細胞が備わっています。
実は免疫細胞の約7割は小腸に集まっているのです。乳酸菌を摂り腸内環境が整えられると免疫力も高まり、結果的に風邪やインフルエンザの予防に繋がります。

乳酸菌が免疫細胞を活性化

近年の研究では乳酸菌には免疫細胞を強化する働きがあることが確認されています。
人間の免疫細胞には、ウイルスや細菌の侵入をブロックするNK(ナチュラルキラー)細胞とT細胞、抗体を作って病原体を攻撃するB細胞があり、pDC(プラズマサイトイド樹状細胞という免疫細胞が指示を出しています。
乳酸菌にはNK細胞やT細胞の免疫力を高める働きがあり、さらにpDC細胞も活性化されることで、普通の細胞の防御機能まで強化されると考えられています。
実際に1073R-1乳酸菌などの乳酸菌には、NK細胞を活性化させ、もし感染したとしても重症化を防ぐ働きがあることが確認されています。
またプラズマ乳酸菌にはpDCの働きを高める作用があることが確認されていて、実際に30~59歳の健康な男女213人に、プラズマ乳酸菌入りのヨーグルト飲料を飲んでもらったところ、風邪やインフルエンザの発症者数が減ったという結果が報告されています。

予防効果が高い乳酸菌の種類

乳酸菌には免疫力を高める作用があることが分かりましたが、どの乳酸菌でもインフルエンザを予防できるのかというとそうではありません。
菌の種類によって効果も異なるため、予防効果の高い乳酸菌選びが大切となります。以下の乳酸菌はインフルエンザの予防効果が確認されています。

詳細を読む

・1073R-1乳酸菌
NK細胞を増強する効果があり、風邪やインフルエンザの感染リスクを下げてくれます。

・プラズマ乳酸菌
免疫細胞のある小腸に吸収させることで、免疫細胞に指示を出すpDC(プラズマサイトイド樹状細胞)に働きかけ、NK細胞などの免疫細胞を活性化しインフルエンザの発症リスクを軽減します。

・ラブレ菌
独自の多糖EPS-bを作ることで、ウイルスに感染した細胞を攻撃する力を高めて、インフルエンザを予防します。
2013年に栃木県那須塩原市の小学生2926名を対象に行った調査で、ラブレ菌入り飲料を飲んだ子は、飲んでいない子よりもインフルエンザに感染しにくいことが確認されました。

・フェカリス菌FK-23株
フェカリス菌FK-23株を加熱処理して酵素で分解した成分です。マウスを使った実験でインフルエンザを予防する効果があることが確認されました。

・L-92乳酸菌
カルピス社が開発したL-92乳酸菌には免疫機能を高める作用があり、インフルエンザの予防効果が期待されています。

効果的な摂取方法

インフルエンザウイルスは乾燥した環境を好みます。また鼻や気道の粘膜には「線毛」という細かい毛に覆われていますが、この線毛が動くことで粘液に流れを作り出し、ウイルスや細菌を咳などで排出します。
ところが、水分補給が充分でないと線毛の動きが鈍くなり排出がスムーズに出来なくなり、ウイルスが侵入するリスクを高めてしまいます。

つまりインフルエンザを予防するためには乳酸菌だけでなく、こまめな水分補給も必要なのです。乳酸菌と聞くとヨーグルトを思い浮かべますが、おすすめは水分も補給できる乳酸菌飲料です。
ペットボトルなどに入った乳酸菌飲料を、インフルエンザが流行する1ヶ月程前からこまめに飲むようにすれば、感染のリスクを下げられます。
インフルエンザに感染する前に、ぜひ乳酸菌による予防を実行してみてください。

関連記事の一覧