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乳酸菌で毎日快適なお通じ

腸内環境の悪化がお通じの乱れを引き起こす

快適な毎日を過ごすために適度なお通じはとても大切です。お通じが少なすぎれば便秘の可能性があり、多すぎれば下痢の可能性があります。
さらに人によってはお通じが安定せず、何日もお通じがない日が続いたかと思えば、急にお通じの回数が増えることもあります。
いわゆる便秘と下痢を繰り返す症状も要注意です。そこでまず自分のお通じの回数をチェックして腸の状態を知る必要があります。

お通じの回数

1 1日4回以上
2 1日3回(毎食後ごと)
3 1日1~2回
4 2日に1回
5 1~2日に1回
6 1週間に1~2回
7 1週間に1回あるかないか

1は下痢傾向、2~5は正常、6~7は便秘傾向です。勘違いされている方もいますが、毎日お通じがないからといってお腹の調子が悪いとは限りません。
お通じの回数は生活習慣や食事の回数と量によっても変わりますから、食事の内容によっては2日に1回程度のお通じでも問題ないのです。

不安定なお通じは悪玉菌の増殖が原因

悪玉菌によって腸内腐敗が引き起こされる

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お通じの回数が3日に1回以下であったり、逆に多すぎる場合は腸内環境が悪化していることを意味しています。
では何が原因で腸内環境が悪化してお通じに異常が発生するのでしょうか? 腸内環境を悪化させる主な原因は悪玉菌の増殖です。

私たちの腸内には500種類以上、100兆~1000兆個もの腸内細菌が生息していますが、その中でも大腸菌(有毒株)やウェルシュ菌は体に害を及ぼす悪玉菌と呼ばれています。
この悪玉菌が生息しているのは主に大腸です。食事で摂った食べ物はまず胃でおおまかに消化されて、小腸では消化酵素によってたんぱく質や脂質などの栄養素が分解されて体内に吸収されます。
しかし、全てが小腸で分解されて吸収されるわけではなく、分解と吸収ができなかった栄養素の一部は食べかすと一緒に大腸に送られます。
このような栄養素のうち、糖や食物繊維はビフィズス菌などの善玉菌のエサにもなりますが、たんぱく質や脂質は悪玉菌のエサになり増殖を引き起こします。
すると悪玉菌は小腸から送られた食べかすを腐敗させて、インドールやスカトール、アンモニアといった毒素作り出して腸内を腐敗させてしまいます。

便秘と下痢は悪玉菌が原因

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悪玉菌によって腸内腐敗が進み腸の機能が低下すると、食べ物を動かしながら排出に導くぜん動運動が弱くなり便秘が引き起こされます。
逆に活発になった悪玉菌が腸の粘膜を刺激すると、ぜん動運動が過剰に働いて下痢が引き起こされます。
これは腸が増殖した悪玉菌を便として排出しようとしているためです。つまり腸に対する刺激が弱すぎれば便秘に、強すぎれば下痢になるということです。
ただし下痢の場合は、食べ過ぎや水分の摂りすぎ、アルコールの摂りすぎ、辛いものや冷たいものの摂りすぎによっても発生するため、必ずしも悪玉菌が原因というわけではありません。

ビフィズス菌を活性化して快適なお通じを

大腸で活動するビフィズス菌

毎日すっきり快適なお通じを保つために重要なのがビフィズス菌の働きです。健康な成人であれば腸内細菌の約2割が善玉菌です。
そしてその95%以上がビフィズス菌です。乳酸菌(乳酸桿菌と乳酸球菌)も生息していますが、腸内では数が少ないため影響力は大きくありません。ですから腸内環境を改善するためには、いかにしてビフィズス菌を活性化するかが鍵になります。
酸素がある環境で生きることができない偏性嫌気性菌のビフィズス菌は、口から遠く酸素がほとんど届かない大腸に生息しています。
なお、ビフィズス菌も乳酸菌の一種として扱われますが、厳密には違う善玉菌として区別されることがあります。
大腸は便が作られる場所であり、小腸で消化、吸収されなかった栄養素が送られてくる場所です。その大腸で活動するビフィズス菌が活発であれば、悪玉菌を抑制して腸内環境が良好に保たれます。

殺菌力の強い酢酸を作り出すビフィズス菌

ビフィズス菌は糖をエサにして活動し、有機酸を作り出す点が乳酸菌と共通しています。違いは乳酸菌は主に乳酸を作り出しますが、ビフィズス菌は乳酸のほかに殺菌力の強い酢酸を多く生成する点です。
この酢酸が作られることで腸内のpHが下がり、善玉菌の活動に適した弱酸性に変わることで、腸内環境を良好に保つことができます。さらに酢酸が持つ強い殺菌力によって悪玉菌の増殖が抑制されると考えられています。

ぜん動運動を促して適度なお通じを保つ

ビフィズス菌にはぜん動運動を促す働きもあります。つまりビフィズス菌が多く活発な腸内環境のほうが、スムーズなお通じが保たれます。
またこのぜん動運動によって悪玉菌が作り出したインドールやスカトール、アンモニアといった毒素も便と一緒に少しずつ排出されるため、悪化した腸内環境を改善する効果が期待できます。

快適なお通じを保つ食生活

ヨーグルトが効果的

ヨーグルトの整腸作用

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お通じを保つために摂りたいのがヨーグルトです。乳酸菌やビフィズス菌で発酵させたヨーグルトには優れた整腸作用が認められています。毎日の食事にヨーグルトを取り入れましょう。
排便回数が週4回以下の18~21歳の女性106名に、ヨーグルトを1日100g摂ってもらったところ、お通じの回数が増えて便秘が改善されたという試験結果も報告されています。

ビフィズス菌入りヨーグルトを摂ろう

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腸内に生息するビフィズス菌の数は加齢や食生活の影響で減少していきますから、食事を工夫することで腸内のビフィズス菌の数を保つ必要があります。
そこでおすすめなのがビフィズス菌入りのヨーグルトです。ブルガリア菌などの乳酸菌は主に小腸で活動します。お通じを保つためには大腸を活性化する必要があります。
ビフィズス菌入りのヨーグルトを摂ることで大腸の働きを高めて、ぜん動運動を促すことができます。

ヨーグルトを食べるなら朝

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朝食を抜くと便秘になると言われています。これは、私たちの体は1日のうち、朝に最も大きなぜん動運動が発生するためです。胃に食べ物が入ることで胃・結腸反射を経てぜん動運動が起こります。
ですから毎日しっかり朝食を摂る習慣を意識し、ヨーグルトを食べるなら朝がおすすめです。大きなぜん動運動は朝以外にも1日に何度か起こりますが、最も大きな朝のぜん動運動を逃すと排便する機会を逸して、慢性的な便秘になりかねません。
朝にヨーグルトを食べて自然な便意を感じることで、お腹がすっきりして快適な1日を過ごすことができます。

ただし、ビフィズス菌を生きた状態で腸に届けることを考えるなら、胃酸が弱まる食後が適しています。空腹時の胃酸はpH1~2の強酸性ですから、酸の強い菌であっても多くが死滅してしまいます。
ヨーグルトを食べるなら、まずご飯やパンなど通常の朝食を摂った後に、食後のデザートとして摂ると良いでしょう。

生きて腸に届くビフィズス菌を摂ろう

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ところがビフィズス菌の多くは酸に弱い性質を持つため、ブルガリア菌などと同じように摂取したほとんどが胃酸や胆汁酸で死滅してしまいます。
近年の研究では死滅した乳酸菌やビフィズス菌にも一定の整腸作用があることが分かっていますが、生きたビフィズス菌が作り出す殺菌力の強い酢酸には、それ以上の整腸作用が期待できます。
ですからできるだけビフィズス菌を生きたまま大腸まで届けたいところです。そこで選びたいのが酸に強い性質を持つビフィズス菌です。
ビフィズス菌の中で酸に強く生きて腸まで届く菌としては、Bb-12株、BB536株、BE80株などがあります。このような酸に強いビフィズス菌は、ヨーグルトのほかに、乳酸菌飲料やサプリメントから摂ることができます。

継続して摂ることが大切

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生きたビフィズス菌には優れた整腸作用が期待できますが、大腸で直接増えるわけではありません。腸内にもともと生息している常在菌によって、数時間から数日程度で便として排出されてしまうためです。つまり腸内に定着できないのです。
ですから、腸内環境を改善するためには絶えず新しい菌を送り込む必要があります。乳酸菌やビフィズス菌を短期間摂って、一時的にお腹の調子が良くなったからといって摂るのを止めてしまうと、腸内環境が元の状態に戻ってしまいます。
ヨーグルトにしてもサプリメントにしても、しっかりとした効果を得るためには習慣的に摂り続ける必要があります。出来れば毎日摂る生活を続けることが望ましいですが、難しい場合はお通じが不安定なときに一定期間毎日多めに摂りましょう。

食物繊維を多め摂ろう

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適度なお通じを保つためにはビフィズス菌を摂るだけでは不十分です。ビフィズス菌が活動するためにはエサも必要です。ビフィズス菌は炭水化物に含まれる糖をエサにして活動します。
しかし、炭水化物でもブドウ糖や砂糖などの単糖や二糖類は小腸ですぐに吸収されてしまうため、食事で摂っても大腸に届かずエサになりません。
一方、同じ炭水化物でも野菜や果物、芋や豆などの穀物、海藻類に豊富に含まれている食物繊維は難消化性であり、小腸でほとんど分解されず大腸に送られるため、ビフィズス菌のエサになります。
ヨーグルトを食べるだけでなく、一緒に野菜や果物をたくさん摂ってビフィズス菌のエサを腸に届けましょう。

ストレスを溜めない生活を心がけよう

強いストレスは腸内環境を悪化させる

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必ずしも食生活さえ改善すればお通じの乱れが解消できるとは限りません。強いストレスを日常的に感じる生活を送っていると、緊張や興奮を感じたときに優位になる交感神経が強く働いて便秘が引き起こされます。
さらに、仕事や人間関係がプレッシャーとなって腸内環境が悪化することがあります。極限状態で活動し強いストレスに晒される宇宙飛行士の腸内細菌を調べたところ、ウェルシュ菌などの悪玉菌が増加してビフィズス菌などの善玉菌が減少したという報告もあります。
日々多忙な生活を送る現代人は常に強いストレスに晒されています。お通じの乱れを日々感じている方は、ストレスによって腸に負担をかけていることが原因かもしれないのです。

若者の間で増えている過敏性腸症候群

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いま20~30代の若いサラリーマンなどの間で、便秘と下痢を繰り返す過敏性腸症候群に悩まされる方が増えています。
通勤中や仕事の打ち合わせ中に急に強い便意を感じたり、突発的な下痢に悩まされる、かと思えば何日もお通じがなく酷くお腹が張るといった症状が特徴で、病院で検査しても異常が見つからないケースが大半です。
この過敏性腸症候群は強いストレスによって自律神経が乱れることで、腸の働きに悪影響を及ぼしていると考えられています。

ストレスを溜めない生活を心がけよう

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腸内環境を悪化させないためには、日々の生活の中でストレスを溜めすぎないことが大切です。1日の中で気分転換を行う時間を適度に設けて、仕事などによって溜まったストレスは趣味やスポーツなどで発散しましょう。
些細なことですが心と体に余裕を持たせることで、腸の健康を維持して毎日すっきり快適なお通じが来る生活を送ることができます。

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