メインイメージ メインイメージ

乳酸菌ラブレ菌の特徴

ラブレ菌とは

特徴

ラブレ菌は正式にはラクトバチルス・ブレビス・サブスピーシス・コアギュランスといい、京都の伝統的な漬物「すぐき漬け」から発見された植物性乳酸菌です。
形は細長い棒状をしていて、EPS-bと呼ばれる粘り成分を分泌する性質を持っています。生命力がとても強く、胃酸や胆汁で死滅することなく生きて腸へ届くプロバイオティクスの乳酸菌です。

酸や塩に強く、日本人と相性が良い

植物性乳酸菌は激しい気温の変化や栄養に乏しい土壌、塩分や酸が含まれる環境、さらには他の微生物との共存など過酷な条件下でも生き抜ける強さを備えていますが、その中でもラブレ菌は特に塩分や酸に強く、どのような環境にも適応できるのが特徴です。人工胃液に3時間、その後に人工腸液に7時間浸ける試験では生存率100%であることが認められました。
ラブレ菌は生きて届くだけではなく腸に長く留まり、乳酸を大量に作り出します。もともと人の腸に住んでいる菌ではありませんが、日本人と特に相性が良い乳酸菌と言われています。

ラブレ菌の歴史

ラブレ菌の発見者、岸田綱太郎博士とは

詳細を読む

1993年、ルイ・パストゥール医学研究センターの所長である岸田綱太郎博士によってラブレ菌は発見されました。
岸田博士が力を入れていたのは、癌の治療薬であるインターフェロンの研究で、1972年にはヒトインターフェロンの人工生成に日本で初めて成功し高く評価されています。
また健康に良いとされる食べ物には体内でインターフェロンを作り出す働きがあると考えて、食品研究にも取り組んでいました。その中でも特に岸田博士が注目していたのが乳酸菌です。
やがて乳酸菌の発見者であるフランス人研究者パスツールの名を冠した、財団法人ルイ・パストゥール医学研究センターの設立に尽力します。

京都の「すぐき漬け」から発見される

詳細を読む

そんな岸田博士はある日、「京都の男性は全国で2番目に長寿」という新聞記事をたまたま目にします。京都は岸田博士の出身地でもあったことから、日本で二番目の長寿を誇る地方だという事実に驚き、ある仮説を立てました。
それは「京都人が頻繁に口にする食べ物に秘密があるに違いない」というもの。そして京都で昔から食べられてきた伝統的な食品を一つ一つしらみ潰しに調べた末にたどり着いたのが、酸味のある伝統的な漬物「すぐき漬け」だったのです。

すぐき漬けはカブの一種である酢茎菜を塩漬けにして作りますが、このような塩分濃度の高い環境で今までに見たことのない新しい乳酸菌を発見します。
さらに乳酸桿菌であるラクトバチルス属のブレビス菌であることが確認され、この二つを略して「ラブレ菌」と命名しました。

ラブレ菌の効果

優れた整腸作用

詳細を読む

乳酸菌は例え胃酸や胆汁で死滅してしまっても腸内で善玉菌のエサとなることで、善玉菌の増殖を助ける効果が期待できますが、生きて腸まで届くプロバイオティクスの乳酸菌には、腸内で糖を分解して乳酸を作り出すことで腸内環境を善玉菌に適した弱酸性に変える作用があります。
腸内で悪玉菌が優勢になると食べ物を腐敗させてアンモニアや硫化水素などの毒素を作り出し、便秘や肌荒れを引き起こします。
生命力がとても強いラブレ菌は多くの菌を生きたまま腸に届けることができ、大量に乳酸を作り出すことから優れた整腸作用が確認されています。

免疫力を高める

詳細を読む

ラブレ菌には体内でインターフェロンを作り出す力を高める作用があることが認められています。
インターフェロンはタンパク質の一種であり、私たちの体をウイルスなどの感染から守る重要な働きすることから、癌や肝炎の治療薬にも使われています。
ラブレ菌の発見者である岸田博士は、人体が自らインターフェロンを作り出す力を高めることで病気を予防できると考えていました。
インターフェロンによってウイルスやがん細胞に働きかけるNK(ナチュラルキラー)細胞が活性化されることで、免疫力が向上し癌などの病気予防に繋がると期待されています。
また腸には免疫細胞の7割が集中していて免疫臓器としての役目も果たしています。生きて腸まで届くラブレ菌によって腸内環境が整えられることで免疫力の向上にも繋がります。

インフルエンザの予防効果

詳細を読む

ラブレ菌はEPS-bと呼ばれる独自の多糖を作り出すことで、ウイルスに感染した細胞を攻撃する力を高めて、インフルエンザの予防に繋がることが分かっています。
インフルエンザウイルスをマウスに感染させて健康状態を調べる試験では、予めラブレ菌を14日間摂取していたマウスは症状の重さを表す体重減少が軽減しました。
さらに健康状態を評価したスコアの悪化も、ラブレ菌を摂取していないマウスと比べて緩和され、血中のインターフェロンの量も高くなることが認められました。
栃木県那須塩原市の2926名の小学生を対象にした調査では、継続的にラブレ菌を摂取することでインフルエンザに感染するリスクを下げられる可能性があることが認められています。

美肌効果

詳細を読む

腸内環境が悪化して悪玉菌が増殖すると食べ物を腐敗して毒素を作り出し腸内に溜め込んでしまいます。この毒素は腸壁から吸収されて肌まで運ばれていきます。
それによって肌の新陳代謝が正常に働かなくなり、バリア機能も低下してニキビや吹き出物などの肌荒れを引き起こすとされています。
ラブレ菌によって腸内環境が整えられると、悪玉菌が抑制され腸内に溜まった毒素も少しずつ体外に排出されていき、肌荒れの改善に繋がります。
便秘を実感しているニキビ患者7名を対象に行った試験では、塗り薬と同時にラブレ菌100億個以上を含むカプセルを1日1回4週間摂ってもらいました。
その結果、ラブレ菌を摂取することで便通が改善され、ニキビの減少率もラブレ菌を摂取していない人より高くなり、ニキビが改善されることが認められました。

更年期の症状を改善

詳細を読む

ラブレ菌には更年期特有の便秘や冷え、肩こり、腰痛といった症状を改善する効果が期待されています。
便秘を含む更年期症状を抱える45~55歳の女性13名を対象に行った試験では、ラブレ菌を100億個以上含むカプセルを1日1回4週間摂ってもらい、便通の状況と更年期症状を記録してもらいました。
その結果、摂取前よりも便通が改善されたほか、アンケート調査によって冷え、肩こり、腰痛、手足の痛みといった症状が緩和されることが認められました。

過敏性腸症候群の症状を改善

詳細を読む

過敏性腸症候群は下痢や便秘を繰り返す腸の病気で、ストレスや生活習慣のほか腸内フローラの乱れも関係していると考えられています。ラブレ菌を摂ることで過敏性腸症候群の症状が改善することが分かっています。
過敏性腸症候群と診断された男女23名を対象にした試験では、ラブレ菌を100億個以上含むカプセルを1日1回4週間摂ってもらい、腹痛の回数と便通の状況を記録してもらいました。
その結果、ラブレ菌を摂っていた期間の腹痛や下痢といった症状が改善され、摂取期間中は悪玉菌の割合が減少したのに対して善玉菌の割合は増加し、腸内フローラに改善傾向が認められました。

関連記事の一覧