メインイメージ メインイメージ

乳酸菌で体力回復へ

腸内環境が悪化すると疲れやすくなる

詳細を読む

多忙な生活を送る現代人は疲労に悩まされがちです。加齢や生活習慣などさまざまな原因で体力の回復が遅れると、疲労が体に蓄積されていきます。
このような体力の問題は従来、年齢による影響が大きく中高年に起きるとされてきました。ところがいま働き盛りの若い世代の間でも、「疲れが抜けにくい」「体力の回復が遅い」といった悩みを持つ方が増えています。

体力の低下や回復の遅れは、過労やストレスといった生活習慣の悪化も影響していますがそれだけではありません。
実は体力と腸内環境は深い繋がりがあり、腸内環境が悪化すると体力の回復が遅れると言われています。腸と体力は無関係に思えるかもしれませんが、どうしてこのようなことが起きるのでしょうか。

腸内環境の悪化は消化酵素の働きを弱める

詳細を読む

私たちが食事で摂った食べ物はまず胃で消化されます。次に小腸に送られて栄養素を取り出して吸収され、残った老廃物と水分は大腸に送られて便が形成されます。腸は体を動かすために必要なエネルギーを取り込む重要な役割を果たしています。
小腸にはたんぱく質、炭水化物、脂質、糖質、ビタミン、ミネラル、アミノ酸など体に必要なさまざまな栄養素が送られてきます。これらの栄養素を素早くエネルギーに変換するためには、体内に吸収される前に分解する必要があります。

そこで活躍するのが消化酵素です。腸内では小腸粘膜の上皮細胞から、たんぱく質を分解するプロテアーゼ、脂質を分解するリパーゼ、アミノ酸を分解するアミノペプチダーゼといった消化酵素が分泌されます。

ところが腸内環境の悪化によって小腸の機能が停滞していると消化酵素の働きが弱くなってしまうため、食べ物から栄養素を効率よく取り出すことができなくなってしまいます。
それによって普通に食事を摂っているのに十分なエネルギーを体内に取り込むことができなくなり、体力の回復が遅れて疲れがたまりやすくなります。

腸疲労が体力低下の原因に

詳細を読む

体力の低下や回復の遅れは、腸内環境の悪化以外にも「腸疲労」によって引き起こされている可能性があります。

腸疲労とは、その名の通り腸に負担がかかって疲れている状態です。
腸疲労は暴飲暴食などの食生活の乱れ、過労や睡眠不足、過度なストレス、アルコールの過剰摂取といった生活習慣が原因で発生します。
肉類や揚げ物などの脂っこい食事や冷たい飲み物を摂り過ぎると、腸に負担をかけてしまいます。過労は腸の機能を低下させてしまい、睡眠不足は疲労の回復を妨げてしまいます。

腸疲労が発生すると栄養素の吸収、水分の吸収、便の排出という小腸と大腸が持つ3つの機能が低下してしまいます。それによって食べ物から必要な栄養素や水分を十分に吸収することができなくなり、エネルギーが不足することで体力の回復が遅れる原因になります。
さらに腸の働きが低下すると、悪玉菌が増殖して腸内環境を悪化させてしまい、便秘や下痢、お腹の張りといった不調に繋がります。

免疫力の低下は体力の回復を遅らせる

詳細を読む

私たちの体にはウイルスや細菌などの病原菌から身を守る免疫システムが備わっています。免疫力が低下してしまうと病気に対する抵抗力が弱くなり、体力の回復どころではありません。
風邪やインフルエンザを発症すると体力の低下に繋がりますし、免疫力が低下することで症状が重くなり、治ったあとの体力の回復も遅くなってしまいます。

免疫力の低下は腸内環境と密接に関係しています。免疫細胞の約7割は小腸に集中しているため、腸内環境が悪化すると免疫力の低下に繋がります。
免疫力を高めるためには腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌を抑制して腸内環境を整える必要があります。乳酸菌やビフィズス菌は腸内にもともと住んでいる善玉菌の増殖を促す整腸作用があるほか、菌体が届くことで免疫細胞を活性化させる働きがあります。

乳酸菌を摂って疲れにくい体へ

体力の回復を促すためには腸内環境を改善して小腸の機能を高める必要があります。そこで期待したいのが乳酸菌など善玉菌の力です。

乳酸菌で腸の働きを活性化させる

「菌活」という言葉がありますが、体に有用な善玉菌を発酵食品などから取り入れることで、腸内フローラを改善することができます。
生きた乳酸菌が腸に届くと乳酸や酢酸といった有機酸を大量に生成して、腸内環境を悪玉菌が好むアルカリ性から善玉菌が好む弱酸性へと変えてくれます。
それによって腸内にもともと住んでいた乳酸菌やビフィズス菌の増殖が促され、悪玉菌が抑制されて腸の働きを活性化させてくれます。

体力回復には乳酸桿菌と乳酸球菌を摂ろう

乳酸菌は大きく分けて乳酸桿菌、乳酸球菌、ビフィズス菌の三つがありますが、乳酸桿菌と乳酸球菌は通性嫌気性菌であり、酸素があってもなくても活動できますが、酸素が比較的薄い環境を好みます。このため腸の中でも口から近い小腸で活動する性質があります。
一方、ビフィズス菌は偏性嫌気性菌であり酸素がほとんど届かない大腸に生息します。

体力の回復を促すためには、小腸の吸収機能を活性化する必要があり、小腸で働く乳酸桿菌と乳酸球菌が適しています。

生きて腸まで届く植物性乳酸菌がおすすめ

また、死滅した菌であっても腸内で善玉菌のエサとなることで、一定の整腸作用があることが分かっています。ですが生きた菌のほうがより高い効果が期待できるため、できるだけ乳酸菌を生きた状態で小腸に届けたいところです。
ところがヨーグルトやチーズに含まれる動物性乳酸菌は酸に弱い性質があり、胃酸や胆汁酸によって死滅してしまうため、生きて腸まで届く量は多くありません。

そこでおすすめなのがキムチ、ぬか漬け、柴漬け、野沢菜などの乳酸発酵させた漬物類、味噌や醤油などに含まれる植物性乳酸菌です。栄養に乏しい環境で生き抜いてきた植物性乳酸菌は生命力が強いのが特徴です。
消化液に強い耐性を持つため、動物性乳酸菌と比べて胃酸や胆汁酸で死滅することなく、生きて腸まで届きます。ただし味噌や醤油は一般的に製造段階で火入れをしているため乳酸菌が死滅しています。近年は加熱処理をしない生の醤油や味噌も製造されていますから、ぜひ食生活に取り入れましょう。

体力の回復には安眠が不可欠

詳細を読む

仕事や運動によって消耗した体力を回復させるためには良質な睡眠が欠かせません。いくら腸内環境を整えて食事からしっかり栄養を摂っても、夜ぐっすり眠ることができないと体力を十分に回復させることができず、翌日に疲れが残ってしまいます。
脳が強いストレスを感じると不眠や寝つきの悪さといった睡眠障害を引き起こします。

腸内環境を整えて質の良い睡眠を促す

詳細を読む

そこで鍵を握っているのが腸内環境です。実は腸と脳は自律神経によって繋がりお互いに影響しあっています。これを「脳腸相関」と言います。

脳が強いストレスを感じると自律神経が正常に働かなくなります。自律神経には交感神経と副交感神経があり、二つがバランスを取りながら体の機能を正常に保っています。
緊張や興奮を感じると交感神経が優位になり体をいつでも動かせる状態になります。逆に副交感神経が優位になると、心身が落ち着いてリラックス状態に導きます。

安眠には副交感神経を優位にする必要があります。しかし、交感神経と副交感神経のバランスが乱れていると、夜になっても交感神経が優位になったままとなり頭と体を休めることができません。これではしっかりと眠ることができず、体力の回復に時間がかかってしまいます。
乳酸菌によって腸内環境を整えられると、自律神経を通して脳にも良い影響を与えることができ、脳が感じるストレスを軽減することができます。それによって自律神経の乱れが改善されて、夜ぐっすり眠ることができるようになります。

腸内環境を整えてセロトニンの生成を促す

詳細を読む

また幸せホルモンとも呼ばれる神経伝達物質であるセロトニンは、全体の約95%が腸内で作られます。このセロトニンには体内時計を調整する働きがあり睡眠にも関係しています。
セロトニンの分泌を促すことで安眠を得ることができます。さらにセロトニンは睡眠に必要なホルモンであるメラトニンの生成を促してくれます。
セロトニンもメラトニンも脳内で作られますが、腸内で作られる量のほうが圧倒的に多いことが分かっています。乳酸菌によって腸内環境が整えられるとセロトニンの生成を促すことができるとされています。
脳腸相関によって腸内環境が良好であれば腸内で作られたセロトニンが供給されるため、脳のセロトニンが不足することはありません。

このような安眠効果が認められた乳酸菌としては、一般にプレミアムガセリ菌と呼ばれるCP2305株、SBL88株などがあります。

関連記事の一覧